君のいない教室
最終章「本当はずっと…」
放課後。

部活へ行くと、久保田が何人かの女子に支えられて、泣いていた。

内容は、聞かなくてもわかる。

俺がフッたから…泣いているんだろう。


俺の姿に気づいたのか、久保田は突然笑顔になった。


「大蔵じゃん!今日は遅刻しないで来てくれたんだ!めっずらし~」

「いや、放課後の部活は遅刻した事滅多にないから!!」


周りの友達は”フラれたんじゃないの?””何で普通に会話してんの?”と目で訴えているように見えた。

でも、いつまでも引きづってたって、お互い辛いだけだ。


「さっ!練習しよ!」


久保田は周りの友達にこっそり”もう大丈夫だから”と言っていた。


ガラッ


その時、突然音楽室の扉が開いた。

そこには懐かしい人がいた。

…ちか先輩。



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