元素記号
「クリスマスどうする?」

佑太の突然の話しに
星先生とのさっきの出来事が
掻き消された。

「あっ…何でもいいよ…」

「う〜ん。…俺ん家来ない?」

「えっ?あぁ、いいかもね。」

「なんか…あった?今日の綾乃…変だよ?」

また、佑太に
気を使わせてる。

「ごめん。何でもないよ。」

「なら、よかった。」

「ごめん…。」

しばらくの沈黙。

「佑太ん家行くの、楽しみだなぁ。何する?」

「う〜ん、やっぱケーキ食って、クリスマスにちなんだ映画でも見たり?」

「それいいね!んじゃ、そうしよ。」

わざと話しを
変えたのは
佑太にも気付かれてしまったかもしれない。
でも
その場をしのぐためには
それしかなかったの。
ごめんね、佑太。
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