【短編】年上の幼なじみとの関係
「てか、そんなんより進路は?」


そうだよね。


今は、恋愛より進路。


「奥田くんは、近くの大学だったよね?」


「遠い近いとかで考えてない。
ただ、行きたいとこがそこだっただけ。」


羨ましい。


私が望む道は、奥田くんが持ってる。


「私は、こっから遠いとこの予定。」


奥田くんみたいにまだ決まってないから。


「あぁー、逃げんだっけ?
なら、俺いらなくない?
てかさ。
推薦じゃなかったか?」


奥田くんは、首を傾げた。


「もう戻ることもできないくらいの何かが欲しいの。
遠くに行くだけなら、何年か後に会ったら戻ってしまうかもしれない。
それができないくらいになりたいの。
推薦は、進められたから、もとはそこに行きたかったし。
けど、今は違うから。
後、少しでちゃんと決めなきゃだけど....」


私は、ため息をついた。


本当は、恋愛で翻弄されたくないよ。


けど、無理なんだ。



だから余計に、理由は、一つじゃなく二つ欲しいの。


バカなことは、よくわかってる。



でもね。


私は、渉くんが好きすぎるから。
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