いつか、伝えて
本当に綺麗だった。



緑ばかり見ていた


からか、青色の海は


新鮮だった。




「早く泳ぎてー。」



ユウキが、窓を


空けて、叫ぶ。



海の匂いが一気に


車内に入ってくる。



夏だ。



夏がやってきた。







「そういえば・・・。」



思い出す、あれは、中2の


プールの時間。


キョウヘイは泳げないからと


毎時間授業をさぼっていた。


泳げるけれど授業に


出ていなかったレンは


二人で水をかけあって


遊んでいた事を


思い出した。






「キョウヘイ・・。」


小さな声でキョウヘイを呼ぶ。


「ん?」


「泳げるようになった?」







一時の沈黙。




キョウヘイの顔が青くなる。


「忘れてた。」



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