いつか、伝えて
「ごめん、先行ってていいよ。


 キョウヘイ泳げないし。」



「それ、言わんでよし。」




わかったー、絶対来いよ、


そう言って、2人は


また、あの気だるい暑さの中に


姿を消した。



「海来たのに、お前行かなくて

 いーの?」



「うーん。どうかな。」



“キョウヘイが、泳げなくて


 海へ行っても楽しくないのなら


 私は行かなくていい。


 折角来たんだから、キョウヘイとの


 一緒の時間を楽しみたい。”



そんな、レンの気持ち。



キョウヘイは知っている


のだろうか。


いや、知らないだろう。





「じゃあー、俺らは、夕飯

 準備する?」



「うはー・・・キョウヘイには


 任せられないね。」



「うっせー。」
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