いつか、伝えて
砂浜をレン、キョウヘイ、

ミユ、ユウキの三人で歩く。


「海楽しかった?」


そう問う、レンに


「「楽しかった!」」


声を合わせて答える


出来立てカップル。



目がキラキラしていた。



“いいな、付き合うって”



ふと、レンはそう思う。


今までだって、思わない時が


一度もなかったとは言えない。


けれど、今は思っても


言えない。







好きな人と付き合うより


もっともっと大切な事がある。


どんなに頑張っても、


どんなに過去を語っても、


キョウヘイはやっぱり


思い出してはくれなかった。





“力不足かあ・・・。”





私に、キョウヘイを


変える力はない。



キョウヘイとの約束は

守れそうもなかった。
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