いつか、伝えて
でも、


机から離れようとする


足を止める。



そうだ、私は

強くなると決めたんだ。


思いは伝えない。


消しゴムを取り出し、

机に手を伸ばす。


消そうとした、

その瞬間。





「レン。」






ドアの方で声がした。





その声の主は―。



確かめなくても分かった。




キョウヘイだ。




おそるおそる、


レンは振り返った。
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