いつか、伝えて
「2年前、今日と同じように

 俺は事故にあった。」



「同じって?」



「お前を追いかけ、事故にあったんだ。」



「そうだったんだ・・・。」



事故にあったのは

やっぱり自分のせいだったんだ。


「どうして記憶が無くなった

 とか、なんで記憶が戻ったとか

 そんなのは分からない。」


「本当だね、不思議だよ。」



キョウヘイの額を


真っ赤な血が流れている。



「キョウヘイ・・分かったから

 病院行こう?」



「駄目だ、まだなんだ。」


「え?」


キョウヘイは流れる

液体を手で

拭い去った。



「まだ、言いたい事が


 山ほどある。


 お前が俺の目の前から

 
 姿を消す前にどうしても


 言わなくちゃ・・・。」


< 167 / 200 >

この作品をシェア

pagetop