いつか、伝えて
「レン!意識が戻ったのね・・。


 どれだけ心配したか。

 
 このアホ娘!」



「おかあさん・・・。」



ベッドの右には


レンの母親が涙で


瞳を濡らしていた。



反対方向を見る。



キョウヘイが


すやすやと眠っていた。



「キョウヘイ・・。


 無事だったんだ。」



気持ちよさそうな


寝息が聞こえる。



「おかあさん?」



「なに?」



「飛行機の時間はいいの?」



「あんたの、おかげで

 遅らせるわよ。」


「そっか、ごめんね。」



病院の先生によると、


意識が戻ると


二人とも退院していいそうだ。




キョウヘイの傷は


血の量に対して


傷は浅いそうだ。




< 169 / 200 >

この作品をシェア

pagetop