いつか、伝えて
バス停へ着いても


なかなか目的のバスは


来なかった。


「さすが、田舎ねえー。」



母親は暑そうに


手で仰いでいた。





ブロロロロロロ―――・・・・





遠くの方から



機械が走る音が


近づいてくる。



「おかあさん、来たんじゃない?」




「あら、本当だわ。」



どんどん見える車体が


大きくなっていく。



このバスへ


乗ってしまったら



もう、戻る事はできない。







荷物を抱え、


乗る準備をした。



そのときだった、
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