いつか、伝えて
「私よりも貴方を


 必要としている人が


 すぐ近くにいるじゃない。


 
 娘の幸せを願うのが


 母親ってものなのよ。」





「おかあさん・・・。」





「こうなるだろうと思ってたわ。


 部屋はもう借りてあるから


 ここへ行きなさい。」




そう言って、


レンの手の中に


鍵と地図を渡す。




「おかあさん、駄目だよ。」





「駄目じゃない。


 でも、連絡はするのよ?



 寂しくなるじゃない。」





「うん・・・。」





「なら、交渉成立。」

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