いつか、伝えて
この町には、高校はそんなに


多くはなかった。


その、多くはない高校の中から


キョウヘイの居る学校を


探すのは簡単だった。




「もしもし、ナッチャン?」


レンは仲の良かった友達に


電話をかけた。


「私ね、また戻ってきたよ。」


そう言うと、ナッチャンは素直に


喜んでくれた。


「本当ー?私の高校に来てよ!

 またいっぱい喋りたいな。」



「ごめん、私行きたい所あってさ、

 それで電話したんだ。」


「なあに?」


ナッチャンが不思議そうに言う。



「キョウヘイの居る学校に行きたい。」


一時の沈黙が流れる。


何かまづい事でも言ったのだろうか?


「ナッチャン・・・?」


「ああっ・・ごめん。

 キョウヘイなら私と一緒の高校だよ。」


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