いつか、伝えて

ガタガタガタ――


突然“何か”が落ちる音が


レンの背後から聞こえた。


眠気が一気に覚める。


レンとクラスの皆は

一斉に後ろを振り返る。



どうやら、男子生徒が

椅子から落ちたようだった。



レンの斜め後ろの席の

彼は笑いながらゆっくりと

立ち上がり、

椅子を戻した。


「お前、1時間目から寝るなよー。」


どこからか声が飛んでくる。



どうやら彼は1時間目から今まで


ずっと眠っていたらしい。



「いやー。昨日、徹夜でさ。」



彼は頭をかきながら答えた。


「どうせ、ゲームとかだろ。」


「まあな・・・・ん?」



彼の目にやっとレンの姿が映った。







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