いつか、伝えて
「・・・ん?」



泣きながらも、顔を上げ、


キョウヘイを見る。



「俺、この日記見て

 思い出した訳じゃない。

 けど、なんだか

 懐かしい気持ちがした。

 読んでて、胸が

 締め付けられた。

 この日記を書いたのは

 確かに自分だと

 思ったんだ。」




俺、頑張るから。



頑張って、


お前の事思い出すから。



そう言ってキョウヘイは



レンの顔を覗き込む。




「お願いだから、泣かないで。


 お前は、笑顔が一番だよ?」




「・・・っ 分かってるもん。」




「まーた、調子に乗る。」



そう言って、キョウヘイは笑った。



「そういうとこ・・・・」



「うん?」



キョウヘイは何かを言いかけた。


「いや、なんでもない。」


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