。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
写真で一目惚れ!?
前から思ってたけど……
「お前目ん球腐ってんじゃねぇか?それか相当視力が悪いとか」
そいやぁ前までメガネはめてたっけね。
あだ名は『メガネ』だった。キモ金髪野郎にメガネを壊されて以来も、あたし以外の家のもんは未だにそのあだ名で呼んでるし。
「俺の視力は両目とも2.0だ」
「人間離れしてんな。さっすが虎!」
隣でキョウスケが「アンケート…?」と言って瞬きをしている。
ってかリコ!おめぇまたアンケート作ったのかよ!!暇なやつだな。
でも―――リコとキョウスケ…
お似合いだ。
テンションの低いキョウスケに、あの元気いっぱいのリコがついていけるのか謎だったけど、
もしリコとキョウスケが付き合うことになったら、ダブルデートとか出来そう♪
でもそうなるとタクがなぁ…
なんてブツブツ考えていると、
「朔羅」
「お嬢」
と、両脇で戒とキョウスケが呆れたように半目であたしを見下ろしてきた。
「「考えてることだだ漏れだ(です)」」
ぅぎゃ!
あたしは慌てて口を覆った。
戒とキョウスケは空中で視線を交わすと、やがて同じタイミングでふっと笑い合った。
二人とも声をあげて笑い出す。
二人とも…いつもどおり仲良しだ。
やっぱりあたしは戒とキョウスケにはこんな風に仲良くしてもらいたい。
自分のことじゃないけど、喧嘩とかやだよ。
頭上に浮かんだ太陽が、アスファルトに三人の影を落としている。
いつまでも
三人一緒に居られたらいいのになぁ。
そんなことを思いながら、あたしも二人に笑いかけた。