。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
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「はい、アイスティーをお一つですね」
客のオーダーを取る朔羅。勉強してるときに見せる、真剣なまなざしで頷いている。
「いらっしゃいませ♪」
元来が元気なその明るい…ヒバリのような可愛い声の挨拶を聞くと、ついつい客より朔羅の方に目がいってしまう。
「お会計1,260円になります」睫を少しだけ伏せて、口元に笑みを浮かべる朔羅。
「はい!ただいま伺います!」なんて言って客の元に駆けていくとき、後ろで縛ったポニーテールが揺れて、俺はそれを引っ張って自分の元へ引き寄せたくなる。
朔羅はバイト初経験だ。と言ってたわりに、大きなミスもせずてきぱきと仕事をこなしている。
普段龍崎家で家事をやりなれてるお陰だろうか。
いい嫁さんになりそうだぜ。早く結婚してぇな……
そんな目で朔羅を見ていると、やはり男のスタッフどもも同じように視線を向けていた。
俺の女だ。見るンじゃねぇ!ってな具合で睨みを利かすと、野郎どもは慌てて視線を逸らしたけど……
先が思いやられる。
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部屋に戻った俺はごろりと畳の上に寝転がった。
今日一日、体は動かしてないのに、何か疲れたな…なんて思いながら腕を伸ばすと、指先が何かに触れた。
白い封筒だった。
御園医院から朔羅が取ってきてくれた診断書だ。
あー、早くガッコに提出しないとなぁ。そう思いながら封筒を開封するとパソコンで打ち込んだ診断書の上に、ピンクの小さな付箋が貼ってあった。