。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
お客!?
◇お客!?◇
戒と同じカフェでバイトを始めて一週間。
店長はちょっとオネエ入ってるけど、優しいし、スタッフの人たちは親切だし♪
戒は―――
かっこいいし!!
「朔羅さん、これ4番にお願いします」
なんてよそ行きの爽やかボイスに、爽やか笑顔で頼まれると、
Yes!どこへでもお運びしまっす!!
なんて思っちまう。
あたしたちの仲はバイトの中じゃ一応従兄妹で通っている。
同じ名字だし、それ以上突っ込まれても何て説明すりゃいいのか分かんねぇから。
早い話、説明するのが面倒くさいってだけなんだけどな。
「さっくら~☆バイト始めたんだって??響輔さんから聞いたよ♪」
その日の昼前、リコがバイト先のカフェまで来てくれた。しかも千里も一緒だった。
「リコ♪来てくれたんだ~、ついでに千里も」
「ついでって何だよ、ついでって」千里がぶすりと答える。
「まぁまぁいいじゃない。ホントは響輔さんも誘ったんだけどぉ、バイトがあるって断られちゃった」
リコはしゅんとうな垂れている。
リコ…キョウスケに結構マジなんだな…
「しかも響輔さんに送ったアンケートメールも、二週間経ってもまだ返って来てないし……」
キョウスケ…二週間も放置かよ。まぁマメそうには見えねぇけど。
「あいつに限って忘れてるってことはなさそうだから、さりげなく聞いてやるよ」
そう答えると、リコはすぐにぱっと顔を上げると、
「ありがとぅ☆制服かわいいね♪あたしもバイトしよっかなぁ」なんて元気に笑う。
「朔羅ちゃんのお友達??少し早いけどお昼に入っちゃっていいわよ」オネエ店長がにこにこして言ってくれた。
あたしはその親切に、素直に甘えることにして、いっとき私服に着替えるとそのバイト先で三人一緒に昼食をとることにした。