。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
派手な柄のお世辞にもセンスが良いとはいえねぇ半袖シャツに、金のネックレス。
真っ黒のサングラスをかけた男が二人。
どこかのチンピラだろうか。
ぅわ゛!誰にもの言ってンだよ!おめぇら殺されてぇのか?
あたしは恐る恐る叔父貴を見上げた。
だけど叔父貴はすぐに怒り出すことはせずに、「火?ああ。悪りいな、車ん中置いてきちまった」と余裕の笑みを浮かべた。
「ならとってきな。ついでに財布と―――その女も置いてってもらおうか。イケメン兄ちゃんよぉ」
チンピラたちは値踏みするような視線をあたしに走らせて、にやにや笑っている。
叔父貴はあたしの手を再び強く握り返し、あたしに百合の花束を預けてきた。
「そいつぁ悪りいが―――」
言いかけて、ちょっと首を回す。首の関節がボキボキ鳴って、あたしはそれだけで恐怖だった。
「それだけはできねぇな」
ドスを利かせて凄む叔父貴の迫力に、あたしは思わず背筋が凍る思い感じた。
ギャァ!叔父貴がキレたっ!!!