。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。


「何だよ。俺は優しくないってことか?」


戒がちょっとあたしを睨み上げてくる。


あたしは戒とキョウスケを交互に見比べた。


う゛~~~ん…


「You Winner!」


ちょっと考えて、あたしはキョウスケの腕を持ち上げた。


「てめっ!覚えてろよ!!今日こそ部屋に引きずり込んでやる!」


戒のおっそろしい発言にあたしは慌ててキョウスケの腕を放す。



「ま、まぁまぁ。ここに来たってことは何か話があるんでしょう?


それとも戒さんに会いにきたんですか?」




キョウスケが冷静にあたしたちの間に割って入った。


あたしはちょっと俯いてもじもじと手を合わせると、





「その両方。話があったし……戒サンに会いにキマシタ」




ホントのこと。相談もそうだけど、半分以上純粋に戒に会いたかった。


「何だよ♪それならそうと早く言えよなっ♪」


あたしの答えに急に戒はご機嫌モード。


あたしの手を引っ張ると、急に腕を引っ張られてよろけるあたしを支えながら、さりげなく膝の上に座らせる。


お、お膝ですかーーー!!!


戒さんのラブモードスイッチON!


「な、何やってんだよ」キョウスケだって目の前に居るし、急に恥ずかしくなってあたしは戒の腕から逃れようともがいた。


だけどがっちり抱きしめられた腕から逃げることができない。


それどころか…


「照れてるのか?可愛いやつめ♪」なんて言っておでこにチューしてくる始末。


ギャ


おでこのチューは嬉しいけど、やっぱキョウスケ目の前だと恥ずかしい。






< 165 / 592 >

この作品をシェア

pagetop