。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
「お前……苛められてンかよ……」
戒がしんみりしてあたしの頭を優しく撫でる。
眉が下がって、まるで自分のことのように悲しげな表情を浮かべていた。
戒……やっぱ優しいんだな……
「う…うん!でも大丈夫!叔父貴に泣いて相談したら、いいアドバイスくれてさっ!」
「へぇ…あの会長が……どんな言葉をかけてくれたんですか?」
キョウスケが興味深そうに目を細める。
あのとき叔父貴はやっぱり今の戒みたいに優しく頭を撫でながら、抱っこしてくれて、
『大丈夫だ、朔羅』そう言いながら…こう言ってくれたんだ。
「“殺られる前に殺れ”って☆」
明るく言うと、戒は突如、
「ぶぁはははははっ!!!あいつらしいぜっ!!」
って腹を抱えて笑い出すし、キョウスケは呆れたように額に手をついて、
「だからあの人とは波長が合わないんだ…」なんて言い出す始末。
「でもお陰であたしはシカトしてきた女子全員に、持ち前の口の悪さで対抗したからみんなビビっちまってさぁ」
「「で、効果は??」」二人があたしを見て
「うん♪逆効果だった!」
あたしはそれでも明るく答えた。