。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
キョウスケの内側に氷より冷たくて、炎より熱い何かの感情が渦巻いてるように思えた。
黒い瞳の奥で光が宿っていて、ゾクリと背筋に嫌な汗が流れる。
「戒さん、それ以上言うたら許しませんよ?」
きれいな関西弁。
だけどキョウスケ…
何で怒ってるの?
戒は乱暴にキョウスケの腕を振り払うと、ブスリとしてそっぽを向いた。
「悪かったよ。そない怒らんでもええやないか」
「ま、まぁまぁ。話が逸れちまったな。本題に戻そうぜ」
何故かあたしがあたふた。
「いつまでもこんな風に悩んでてもしょうがないから、いっそのこと叔父貴に直接聞いてみるとか?」
「アホ。あいつが素直に教えてくれるわけねぇだろ」
「あ、アホぉ!?てめぇ、喧嘩売ってるンか!!」
あたしは戒の胸座を掴んで勢い込んだ。
「ちょっとちょっと。落ち着いてお嬢」
今度はキョウスケが仲裁に入る。
なんか……まとまりねぇな、あたしら。