。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。


唇を噛んで叔父貴を見上げると、叔父貴は少しだけ影のある笑いを漏らし、顔を横に向けた。


叔父貴の笑顔が寂しそうに見えるのは、きっと疲れてるからだ。


疲労を滲ませ、痩せた横顔を見てあたしはそう納得した。


納得せざるを得なかった。


あたしの中にあれこれと不安な考えが過ぎって、あたしは慌てて頭を振った。


「あ、あのさっ!叔父貴もうすぐ誕生日だよねっ!今年は何が欲しい!?」


思い立ったように言って、あたしは話題を逸らした。


叔父貴の誕生日は8月22日だ。ちなみに星座は“獅子座”。


危なかったぜ~~~


もう一日遅く生まれていたら危うく“乙女座”になってたところだ!


叔父貴が乙女座って超!似合わねぇ!!


あ…そいやぁ千里の誕生日も、もうすぐだ。あいつにも毎年何かあげてたんだよなぁ。
今年は何あげよう??


なんて考えていると、


「俺はプレゼントなんていらねぇよ」と叔父貴がちょっと笑った。


「ええ~?」と不服そうに唇を尖らせると、叔父貴はちょっと考え込んだ。


「そうだなぁ。まぁ敢えて欲しいのは―――パンツかなぁ」


なんてのんびり答える。


パンツ!?


「え!?それってパンツ(↑)のこと!?ジーンズとか…」


「いや。パンツ(↓)ボクサーとか。勝負パンツだ」


叔父貴がニヒルに笑う。


勝負って!?いやいやいや……


なんの勝負だよ!?いやっ!意味は分かるんだけどね!!!


やっぱ最近の叔父貴、変っ!!!




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