。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
和服……まぁそれなら許せる範囲だよなぁ。
浴衣女を可愛いって褒める男は大勢居るわけだし。
なんて考えていると、
「お前エロいな~あの帯くるくる~!『あ~れ~』ってのがやりたいんだろ」
「それはお前の考えだろ!?」
そう怒鳴ったけど、
「…………」キョウスケは無言。じっと着物の端を見つめている。
「え!?やってみたいの!?」
「まぁまぁ朔羅。男は大抵こんなもんだ?」
と、宥めるように、そしてどこか得意げに胸を張る戒の横で、キョウスケの表情はいつになく真剣だった。
ど、どーしたんだよ……
きっと戒も同じ気持ちだったんだな。同じように怪訝そうにキョウスケを見ている。
キョウスケは着物を取り出して、
「これ………お嬢が言ってたイチが着てたって言う着物じゃありませんか?」
と、その着物をあたしの前に掲げた。