。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
「そーゆうお前らこそどんなのがタイプなんだよ」
そー言えばあたし戒の好きな芸能人って聞いたことないや。
なんかあんまりテレビとか見てなさそうだし。興味もなさそう。
なのに……
「アンジェリーナ・ジョリー♪」と戒は即答。
…………
「お前だって国境越えてんじゃねぇかよ!ってかあんなエロくて色っぽくて超絶美人が好みって、あたしと全然違うじゃねぇかよ!」
「はははっ。あくまで好みだって~。オーラがある美人ての??
そゆのが好き♪」
と、戒はカラカラ笑う。
「そーいえば、イチってどことなく雰囲気が…オーラがある美人っての?」
戒はあまり考えてないように、ぱらぱらと雑誌をめくっている。
「ふーん」あたしは何だか面白くなくて戒の方を睨むと、その険悪な視線に気付いた戒は慌てて響輔に話題を振る。
「お前は昔っから清楚な可愛い系がタイプだったよな」
「ええ…まぁ好きではありますが…」
キョウスケはあたしの方を見ずに曖昧に答えた。
清楚な可愛い系か…リコも清楚で可愛い系だぞ?♪
中身元気いっぱいで明るいけど♪
やっぱ合うんじゃね?あの二人♪
なんて話している間に、窓の外で雨の音がさらさらと聞こえ始めてきた。
エアコンを付けて窓を閉め切ってあったから、最初音に気付かなかったけど、結構降ってるみたい。
そー言えば……
今日の天気予報で「夜遅くに雷を伴う大雨になるでしょう」なんて予報が出てたっけ……
やだな。