。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
「そう言う……こと……?」
あたしは目を丸めて、二人の話に相槌を打つしかなかった。
「でも、それなら何でもっと早く言ってくれなかったんだよ!お前、イカガワシイお店だっつたよな!!」
ほっとしたのか、いつもの調子を取り戻したあたしは戒を睨んだ。
戒は白々しい表情で、肩をちょっと竦めてみせる。
「あのときは…漠然とした計画で、まだ大々的に進められてなかったんです。たとえお嬢でも、他言無用だと俺たちも龍崎会長から言われてましたので」
叔父貴~~~!!
なんっで、あたしにそんな隠し事するんだよ!!
あたしが誰かに漏らすってのか!?
だからこんなややこしいことになってんだろ!
でもそっか…あたしの思い過ごしかぁ。
叔父貴が最近調子悪そうにしてたのも、単なる過労からか。
変に勘ぐってたからあんな夢……
夢で思い出した!
「キョウスケ!青龍会本部のこと調べられた!?」
「何だよ、青龍会本部って」
聞いてねぇぞ、ってな具合で戒が片眉を吊り上げた。
「ええ。一応は調べてみましたけど、何といっても本部ですからね。俺がやすやすと足を運べる場所でもなくて」
「まぁそうだろうな」さすがのキョウスケでもそれは無理だったか。
「でも、龍崎グループのパソコンサーバーに侵入して、内部の見取り図などのデータをハッキングできましたよ」
そう言ってキョウスケはA4サイズの小さなノートパソコンを開いた。