。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。


「か、戒!あのさっ!!」


「何……」とうっすらと目を開け、寝起きでトロンとした目をしばたたかせている。


大きな目に溜まった涙が光ってヤバイくらいエロい!!


う゛!寝起き顔、マジでヤバイんだってばっ!!


でもでも!


「昨日のさ……」


言いかけたところで、戒の腕が伸びてきた。


「おはようのチュー?」と何やら分からないことを言ってあたしは戒に引き寄せられた。寝ぼけているから尚更たちが悪い。


戒の顔が近づいてきて、爽やかなミントの香りを感じた。


「や!違うってぇの!!あたしが聞きてぇのは」と言いかけたとき、キョウスケが戒の顔面に枕を投げつける。


ボスッ


「枕とチューしててください」


と、こっちも寝起きなのかちょっと不機嫌?


戒はさらに機嫌を悪くして枕を顔から退けると、「聞きたいことって何だよ」と声を低めて聞いてきた。


う゛!不機嫌!?


「あ、あのさ…夜中雷すごかったよね…。戒は途中で起きなかった?」


「は?俺が雷ぐらいで起きるわけねぇじゃん」


「戒さんは一度寝たら滅多なことがない限り起きませんよ」とキョウスケもさらりと言って、あたしに背を向けた。


窓の方を物憂げにじっと見て…てか、何を見てるんだよ…


やがて小さく欠伸を漏らした。



え……



マジでどっち―――!?





どっちがあたしにキスしたの!!?






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