。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
あたしは畳の上で胡坐をかいて、それぞれ眠そうにしている二人を、目を開いて眺めた。
戒のセクシィな口元を見て、ちょっとドキっとして顔を赤らめ、
次にキョウスケの…こっちも色っぽい唇を見て、あたしは慌てて顔を逸らした。
マジで分からねぇ!
どーしよ!!?
でも……
もしかしてキスはあたしが見た夢かもしれないし、もしキスしてきたのがキョウスケでも寝ぼけてただけかもしれない。
うん!そうだっ!!
そうだよ!!
だって…そうじゃないと………説明がつかない…
キョウスケは好きな人が居るって言った。
面倒見の良いキョウスケは出逢った頃から変わらず、あたしを可愛がってくれる。
でもそれは女としてじゃなくて―――妹みたいなもんだ。
でも妹にはキスしない。
ああっ!!分からん!
うだうだ考えてるうちに、またもケータイから着メロが流れた。
二人が迷惑そうにちょっとこちらを見て、あたしは慌ててケータイの着信を確認した。
「あ、ごめん……リコから。ちょっと、電話してくる」
あたしはケータイを持って、慌てて部屋を飛び出した。