。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
「ち、近けぇよ!」
あたしはマサを睨んで、そのごっつい体を押しのけると、
「お前が心配するようなことは何もねぇから安心しな。あいつら二人に妙な気持ちなんてねぇよ」
戒に関しては嘘だけど…
それでもあたしはマサを安心させるため、真顔で言い放った。
「それより相談なんだけど…」
「相談?」
歯切れの悪い物言いに、短気そうにマサが眉をひそめる。
「それがあのさっ!実はリコを一日家に呼びたいんだけど。それも泊まりで……」
マサは、まさか(ギャグ?)そんなこと言われるとは思ってなかったみたいで、びっくりしたように目を丸めた。
「リコさんて、お嬢の親友の?」
「他に誰が居るって言うんだよ」
「いや、それは分かってはいるんですけど…まぁうちは大丈夫ですけど、リコさんにとっては大変じゃないですかね」
とマサは難しい顔を作って腕を組んだ。
「それは言ってあるよ。それでも泊まりにきたいんだって。ま、考えればあたしがリコんち泊まったことはあるけど、その逆はないからさ~」
「まぁ女の子同士は好きですよね、そうゆうの。いいですよ、うちは…」
と、言い終わらないうちに、
ギャハハと派手なタクの笑い声が廊下から聞こえた。