。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
か、可愛い―――!!!
顔から火を吹きそうになって、思わずあたしはキョウスケの肩に顔を埋めた。
「おい。そんなに引っ付くな」
戒がべりっとキョウスケからあたしを引き剥がす。
「お前は俺の嫁なんだよ!他の男とイチャイチャすな!!」
「よ、嫁!!べ、別に!イチャイチャなんてしてねぇよ!」
キャンキャン吠えて喧嘩をしていると、キョウスケがあきれ返ったようにあたしを振り向いた。
「ところでお嬢、この青龍会本部の墓が何で気になるんですか?」
「や。思い過ごしかもしれねぇけど、今回の事件に何か関わっていそうだから…さ」
はっきりとした根拠はない。単なるあたしの勘だ。
だから答える声も弱々しくなってあたしは俯いた。
戒とキョウスケは顔を見合わせて、何かを考えているようだった。
少しの沈黙が流れて、やがて口を開いたのは戒だった。
「まぁ朔羅がそう言うのなら、行ってみる価値はあるんじゃね?何もなかったにしろ、俺はお前の母ちゃんに挨拶できるからな」
「あ、挨拶??」
「うん♪『はじめまして。朔羅の夫の戒です♪朔羅さんは俺が必ず幸せにしますから、天国で見守っててくださいね♪』って」
お…夫―――!!
主人、husband……
キャ~~~!!そぅだった!!!
ど、どうしよっ!!今から緊張するよっ!