。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。


それでも俺はやっぱり響輔に悪い気がして、顔を響輔の首元に寄せると、


「可哀想な響ちゃんに俺女の子紹介する。川上なんてどう?」と軽~く聞いてみた。


川上、今がチャンスだぜ?傷心の響輔をなぐさめてやれよ。


なんて思っていると、






「誰が諦める言いました?」



と響輔がこっちを振り返る気配がした。






―――!!!


俺が目を開くと、響輔は意味深ににやりと笑っていた。


「は!?」


「恋は常に闘いや。求め奪うもの。ある女から教わったんです。俺が素直に諦めるとでも?」


「―――だ、誰や!そんなこと言うヤツぁ!まさか※コウノトリさん!?」
※KYOSUKE参照


コウノトリさんは、本名:河野(コウノ)。響輔の大学の同級生で結構可愛い女だった。


しかも健気に響輔のことを好いてたみたいだし…


って、今はそんなことどーでもいい!


「コウノトリ……?」響輔はちょっと考えるように首を傾けると、


「ああ、河野さんのことか……彼女はそんな激しい人やあらへん」と笑った。


「じゃぁ誰なんだよ!」


俺が勢い込むと、響輔はまたもにやりと笑って、






「イチ―――」







と一言呟いた。





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