。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。



あたしの目の裏がぐるぐると渦を巻いて、視界が奇妙に歪んだ。


それってつまり"恋”と言うヤツですか!?


リコがあたしを好き―――??


そりゃあたしだってリコが好きだけど…


ブーーー!!


リアルに想像してあたしは鼻血を吹きそうになった。


本当に鼻血を吹いてたら、あたしきっと貧血で死ぬ。


「……ど、どこがいいの?」


あたしは思わずリコを覗き込んだ。


「えっ!?」リコもびっくりしたように目を丸めて、ちょっと身を引いた。


「正直あたしなんてガサツだし、男っぽいし、野蛮だし、口も悪けりゃ態度もでかいし、家ヤクザだし、テストでは赤点取るようなバカだし」


言ってて悲しくなってきたよ…


トホホとうな垂れていると、その前でリコはふっと表情を緩める。




「朔羅は優しくてまっすぐで、強くて、いつでもあたしを守ってくれて―――


何でも一生懸命だよ。


あたしはそうゆうとこが好き」




穏やかに微笑まれて、一瞬ドキリと心臓が鳴った。


でも同時に反対側ではズキリと心臓が痛む。




「あたし……優しくなんてないよ。


リコの気持ちも知らずに、無神経にリコにいっぱい恋の相談してたもん。





ごめんね」




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