。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。


「もったいないって…あたしはあんたと毎日一緒じゃん。住んでるとこも、学校も」


んー…まぁ、そうだけどな…


戒はそう口の中で呟くと、ごそごそと顔を動かせた。


衣擦れの音がやけに耳に響いて、あたしの心臓はまたドキリと音を立てる。





「いくら一緒に居ても足りない気がしてさ。俺はいつでも朔羅を近くで感じていたいんだよ。


いつでも朔羅の視界に入っていたいんだ」





そう言ってあたしのおでこにチュッと軽いキスを落とす。


あたしは何だか嬉しくて…


ホントはあたしも同じ気持ちなんだよ。


ホントはキスだっていっぱいしたいし、いっぱい抱っこしてほしいと思うし



―――戒と一つになりたいと思ってる。





だけど…今日は―――




心の準備ってか…もっとこんなんじゃなくて……





「…………」


あたしは目をぱちぱちさせて、ちょっと顔を上げた。


「戒……当たってるんですけど……」


「気にするな」


…………



む、無理―――!!!!





< 44 / 592 >

この作品をシェア

pagetop