。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
「ち、違うよ!ホントにあたしお洒落な下着じゃなかったし…第一ここで?ってのがあったから」
ここは龍崎家だ。他の部屋では野郎共も休んでるし、緊張してる上気になって仕方ない。
さっきはタクの乱入だってあったわけだしな。
戒はあたしの頭をぎゅっと抱き寄せて、ちょっと強くかき抱いた。
「戒は雪斗とは違う。戒のことは怖くないよ。ってか、むしろお前に抱っこされてると安心する。ドキドキもするけど…」
ドキドキし過ぎて爆発しそうなの。
その気持ちを言葉に出して伝えると、あたしの腕の中でふっと戒が涼しく笑った。
そして優しく抱きしめられると、戒はあの甘い声でそっと囁いた。
あたしの耳に熱い息がかかって、体の芯から痺れが湧き上がる。
「朔羅―――、俺のこと
好き?」
戒のくすぐるような低い声で問われ、あたしの全身がかぁと熱くなった。
卑怯だよ。
そんな優しい声出すなんて、さ。
いつもの調子で、「す、好きじゃねぇ」って強がれないじゃん。
「好き」
真っ赤になった顔を隠すように俯きながら、
あたしは小さく答えた。