。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
こいつから直接朔羅のことが好きだと言うことを聞いたことはない。
だけど以前…
『響輔……おめぇまさか……朔羅のこと…』
『だったらどうします?』
あいつは肯定も否定もしなかった。
あれは確か朔羅の作ったケーキを取り合いしてたときだ。
こいつが本心を俺に言うわけないか。
いや、いつだって色んなことを打ち明けてきた仲だ。
俺はいつだってあけっぴろげにいろんなことを喋ったけど、こいつは聞かない限り自分のことを話さない。
それでも聞いたらちゃんと答えてくれる。
それが今は、どうだ?
「―――で、どうですかね。キャンサーセンターの件は…。って、聞いてるんですか?」
響輔が俺を見てちょっと訝しそうに眉を寄せた。
「あ?うん。聞いてる、聞いてる。それでいこうぜ。んじゃ俺あがるわ。のぼせちまう」
俺は考えるのがいやになって、早々に風呂を出ることを決めた。
だけど湯船から出ようとして俺は振り返った。
「響ちゃん♪」にやりとして俺はこいつに笑いかける。
「………なんですか?」
気味悪そうに響輔が顎を引いた。