。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
森のように鬱蒼と茂る木々。
連なる朱い鳥居。
その合間を縫って、まるで地を這う獰猛な生き物のように―――虎視眈々と獲物を狙う
凶暴な視線。
でも、いつだってあたしに向けられる視線はあったかいものだった。
「大丈夫か、朔羅」
ふいに、背後から覚えのある優しい声を掛けられて、あたしの両肩をあったかく包む大きな手が伸びてきた。
あたしはその声に驚いて、ゆっくりと顔を上げた―――
あたしの両肩を包むように抱きしめてくるその人物を見上げ、
「どうして、ここに―――………
叔父貴」
切ないような、それでいてどこか安心するような複雑な表情を浮かべて
叔父貴が
あたしの元にしゃがみ込んでいた。