。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。



「なぁに言っちゃってるのさ~、そんな女ゴロシみたいな台詞!


そうゆう台詞はもっといい女に言うもんだぜ?」


あたしはバカみたいに思い切り笑って、ふざけながら叔父貴のわき腹を肘でつついた。


叔父貴は離れていくと思いきや、あたしを一層強く引き寄せてその胸の中へ抱き寄せた。





「お前以上にいい女なんて居ない」





――――……は?


…ああ、いやいや。叔父貴はあたしのおふざけに、冗談で返したってきたわけか。


思えば叔父貴はいっつもあたしに冗談ばっかだよな。


いつもあたしを笑わしてくれる。





歩けば誰でも道を空けると恐れられる迫力と存在感。




黄龍―――



極道の頂点に立つ、唯一無二の存在。


王者である叔父貴はときに、肉親である雪斗をその手で殺め、


ときに腹心の部下である鴇田の指を簡単に折ろうとする―――



そんな叔父貴が怖いと思うのと同時に、その怒りはいつもあたしを守るために生まれた感情。




叔父貴はいつだってあたしに優しかった。


こんな冗談言うのも、あたしが戒と会えなくて凹んでると思ってのことだよな。






そう




叔父貴はいつだって優しいんだ。







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