。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
「もしそれ以外に方法がないのなら―――
あたしは黄龍を捨てる。
そんな力でねじ伏せるようなやり方の―――
汚い組織のトップなんて
居たくない」
叔父貴はきれいごとだと言うだろうか。
あたしや戒は甘いと言うだろうか…
でも、こんなのやだ。
あんなにいつも仲が良かった叔父貴と鴇田が―――……
あんな風に仲違いをしてしまうのはいやだった。
きっかけは鴇田の暴走かもしれないけれど、でもあたしのせいで二人の気持ちがすれ違うのは―――
いやだった。
血を分けた兄弟、叔父貴と雪斗が永遠に決裂してしまったように―――
それを見るのはもういやだ。
「そりゃ鴇田のことは大嫌いだけど、だけどあいつはいつも叔父貴の傍で、いつも幸せそうだった。
叔父貴も同じ―――
二人が自然に笑い合って、手を取り合って―――戒とキョウスケとの関係とは違うけど、信頼し合って―――そうゆう関係を崩してほしくないんだよ」
ずっと思ってたことをゆっくりと一言一言整理するように口にして叔父貴を見つめると、
叔父貴はふいに優しく微笑んで、その大きな手のひらであたしの頭を撫でてきた。