。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
「お、オヤジ!落ち着いてください!!タイガの兄貴に何言っても無駄ですよ!!」
組員の一人に止められ、俺は震える手を何とか握り締めた。
そうだ。たかが血液型占いに何を熱くなってる。
落ち着け。落ち着くんだ、翔。
(『立て、立つんだ!ジョー口調』)
自分自身に言い聞かせるよう、深呼吸してると、
「ヒツジちゃんと組長が同じ血液型ぁ??組長はぜんっぜん可愛げないのに」
なんて大狼はブツブツ。
き……
「貴様ーーー!!!一度死にてぇみてぇだな」
スーツの中からハジキを取り出すと、周りに居た組員たちが顔を青くして本気で止めに入った。
俺がこの事務所に寄り付きたくない理由…
それは大狼が居るからだ!!
あいつとはまともな会話が成り立たん。
腕のいい会計士で、喧嘩も強いし度胸も据わってると思うが……
それ以上にデメリットが大きすぎる。
宇宙人と会話しているみたいだ。
宇宙人と会話は成り立たん。と言うわけで、俺は早々に諦めて事務所を出た。