。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
「響輔!てめぇ!!俺を殺す気か!」
「そんなつもりはありませんよ」
響輔は打ち付けた頭の後ろを撫でながら、表情を歪めた。
いんや。俺は確かに殺意を感じた!
「あんなぁ。言いたいことがあるならはっきり言えや!」
濡れた前髪をかきあげて、俺は呆れたように口を開いた。
「言いたいこと…なんてありませんよ」
「この後に及んでまだシラを切り通す気かよ。はっきり言やぁいいだろが!
朔羅が好きだって」
俺の荒れだった声に、響輔は面食らったように目を開いた。
俺はちょっとだけ腰を浮かすと、呆けている響輔の首を掴み、顔を俺の方へ向かせた。
「言えよ!朔羅が好きだって!!俺に遠慮するなよ!俺はどんな奴が来ようとあいつに対する気持ちだけはぜってぇ負けねぇ!!
龍崎 琢磨だろうが、お前だろうが!
朔羅をこっちに振り向かせてみせたる!!」
首を締め上げられた響輔は苦しそうに表情を歪め、それでも俺を睨んできた。