。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
「朔羅―――俺のこと嫌いか?」
低く問われて、あたしは無言のまま首を横に振った。
「俺のこと―――怖いと思うか?」
これにもあたしはゆるゆると横に首を振った。
嫌いじゃない。
むしろ好きだし。
怖いって思うことは……たまにあるけど、それはヤクザとしての叔父貴で、
姪のあたしにはいつも優しい叔父貴だった。
いつだって優しすぎるほどの愛情を注いでくれた叔父貴……
叔父貴は切れ長の目をゆっくりと細め、あたしの顔に近づけた。
叔父貴のあの何でも射抜くように鋭くて、眼の奥にいつも鋭い光を宿していて―――だけどその反面宝石みたいにきれいなこの瞳が好き。
叔父貴の香りがすぐ間近に迫ってきて、
顔を逸らすことすらできずに、
あたしは叔父貴に―――
―――キス、されていた。
叔父貴とする
二度目のキスは冷たい感触がした。