。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。


あたしはちょっとだけ目だけ上げて、戒を見つめると、戒はにこっと笑った。


その笑顔にきゅ~ん、とくる。


あたしの手を握る手に優しく力が籠った。


戒は僅かに顔を近づけて、あたしの首元で軽く息をする。





「朔羅の香りが好きや。


朔羅の不器用なとこも、誰よりも強いとこも、優しいとこも



全部好きやねん。



今夜は寝かせねぇからな



覚悟しいや」






寝かせないって………




勝気に笑うと、戒があたしにキスを落としてきた。


いつのも憎らしい程、爽やかなミントの香りがふんわり香ってくる。


目を閉じて、戒の唇を受ける。


柔らかくて優しい―――口付け。





「今夜は新婚初夜だろ?仲良くしようや♪」






つい30分程前の、こいつの言葉が甦る。





新婚初夜………



ちょっと待った―――!!!



あたしたち、まだ新婚じゃねぇっつの!!



何だよ!このいきなりの展開は!!





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