。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
「はぁ~それにしても二人もすっげぇな。どっちも引かないし」とキモ金髪野郎。
「キョウスケさんの方が若干押し気味じゃね?」と口を尖らせている千里。
ってか!なんっで、お前らがついてくんだよ!!!
剣道の道場はキョウスケの友達のお父さんが経営しているらしく、稽古が終わった今、自由に使わせてもらっている。
稽古している人も居ないからあたしたちだけ。
「でやぁっ!!」
戒の迫力ある声にあたしは、あいつに視線を向けた。
こいつは、いつだってそうだ―――
流れるように隙がなくて、舞うように優雅。
いつだって俊敏で、
綺麗。
「二人ともがんばって~♪」と隣でリコがかわいく応援。
いいなぁリコは。可愛くって。
あたしなんて、動きに夢中で声を掛けるのも忘れてたぐらいだもん。
「はぁっ!!」
戒の迫力がある声が響いて、カランっとキョウスケの手元からなぎなたが滑り堕落ちた。
なぎなたの先で、キョウスケの顎を軽く持ち上げると、
「勝負あったな、響輔。俺の勝ちや」と言い、不敵に笑った。
「「かっ!かっこい~~~!!」」
と、あたしと何故かキモ金髪野郎は手を合わせて、ピョンピョン飛び跳ねた。