。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
バサッ
と上衣を脱ぐ音がして、あたしとリコ、それからキモ金髪野郎は一緒になってその背中を覗き込んだ。
やっぱ、すっげぇ迫力。
雄雄しい鷹が翼を広げる様は迫力…と言うよりも優雅な感じがした。
細そうに見えるのに、何気に鍛えてあるし。
戒もキョウスケも、俗に言う細マッチョってやつだな。
「マジでかっこいぃ♪」とキモ金髪野郎が感嘆の息をつく。
「ホント…かっこいいかも…」とリコもまばたきしながらその背中を見つめている。
「もういいですかね」恥ずかしそうに言うと、キョウスケは二人の返事を聞かずに上衣を着なおした。
「リコさんは俺のこと怖くないんですか?」
と、ちょっそ不思議そうに目を細めるキョウスケ。
「ん~…そんなに」
顎に指をやってリコは首を傾けた。
「リコ、ヤクザはイヤって言ってなかったっけ?」あたしが聞くと、
「そりゃ朔羅のおうちに居る人たちはさすがに怖いよ~。だけど、キョウスケさんはそれほど怖くないんだよね。
何ていうの?キレイだから」
「「「きれい!!?」」」
リコとキョウスケをのぞくあたしたち三人は思わずハモっちまった。
キョウスケに至っては、リコの言葉の意味が理解できずに固まってるしだいだ。
「きれいだよぉ。何か男の人っぽくないし、だけどいざってときに守ってくれそうだし??」
「まぁこいつが喧嘩強いことだけは俺が保障するよ。今のところ負け知らずだ」
と戒が柔らかい笑顔を浮かべて、親指でキョウスケを指し示した。
そう見えねぇけど、あたしもこいつが強いことを知ってる。
う゛~~~ん。脳ある鷹は爪を隠すってか?
おっ!あたし上手いこと言ったじゃん。