。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
ずいっとキョウスケに近づいて、こいつを覗き込むとキョウスケはあからさまにびっくりして身を引いた。
「なんでぃ。何逃げようとしてるんだよ」
あたしが睨みを利かすと、
「こいつは見た目と違って照れ屋だから」と言って戒がキョウスケからあたしを遠ざけた。
照れ屋??ってか今照れてたの!!?
まったく分からん。
「ところで、姐さんの背中にも同じように刺青が入ってるんですか?」
と、キモ金髪野郎。
え―――……?
「そう言えばあたし朔羅の背中見たことないかも。いっつもキャミ着てるし。プールもいつも見学だったよね?でもさすがに彫ってないよねぇ??」
背中には―――入ってない……
あたしは心臓の辺りでぎゅっと手を握った。
あたしのこの昇り龍のタトゥーを知る人はこの世でたった二人。
叔父貴と
戒だけ。
どう返せばいいのか悩んでいると、
「朔羅の背中は真っ白だ♪ついでに言うとスベスベしてて肌触りもサイコーなんだぜ☆」
と戒がにこにこ答えた。