。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
「あ~…なんかエロいよね」
長い黒髪が印象的な美少女が、気のない返事を返していた。
エロい!?
そーなんだよね…なんっかこう、フェロモンってゆうの??
って、ちっがーう!!
そんな目であたしの彼氏を見るんじゃねぇ!
「美少年じゃない??あたしたちと同じぐらいの歳じゃないかな?」
「ノア。あんた彼氏居るじゃん」
と黒髪美少女が、もう一人タイプの異なったふわふわした美少女を半目で見てる。
「それとこれとは別!だって眼の保養になるじゃん」
リコと同じようなこと言ってらぁ。
「ねね、あの子、カミシロ先生に少し似てない?♪」
ふわふわ美少女が、小鳥のように笑う。
「あ~…まぁタイプは似てるかなぁ」
「ってことはミヤビも好きなタイプなんじゃん♪ねぇ、声掛けてみない??」
「は?ヤだよ。面倒」
なぬっ!!
あ、あんな美少女二人相手だったら、戒が目移りしちまうかもしれねぇ!!
耳をダンボにして会話を聞いていたあたしは、思わず立ち上がった。
「お嬢…?」とキョウスケがびっくりしたように、目をしばたたかせている。
「す、すみません!」
あたしは戒の方を見て大声であいつを呼んだ。
「はい。ただいま窺います」と戒が営業スマイルをにっこり浮かべていた。
しかも小さくウインクを飛ばしてきた。
ギューン!!!
まさに腰くだけ?
あたしは力が抜けたように椅子に逆戻りした。