栄人と優人ーエイトとユウトー
ー序章ー
今日、 彼と永遠の別れをしてきた。

彼の二十年という短い人生は、幸せだったのだろうか。

息を引き取る前の声にならなかった「愛してる」の一言。


そうつぶやいた時の彼の笑顔は何よりも美しく、愛しく、そして優しかった。


その笑顔を胸に、私は生きていける、貴方が残してくれたこの小さな命と一緒に。


外は、今年初めての雪が降っている。
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