栄人と優人ーエイトとユウトー
「早和、顔を上げてごらん。ほら、椅子に座って。大丈夫だよ、俺達も今来たところだから。なあ、優人。」
「うん。だから、全然気にしなくていいんですよ。」
その優しい声に、ずっと下を向いていた早和は、思わず顔を上げて優人を見た。
(えっ?目が見えないなんて嘘だよ。こんなにきれいで澄んだ瞳、今まで見たことないもの。)
早和は、優人から目を逸らすことができなかった。
「早和?」
栄人の心配そうな声に、早和は自分がずっと優人を見つめていたことに気付いた。
「あっ、ごめんなさい。」
慌てて椅子に座る。栄人は、そんな早和を見て何やらつぶやいたが、何でもなかったように紹介を始めた。
「こいつが俺の弟で、優人。現在十九歳。コンピュータープログラマーを目指して、専門学校に行ってるんだ。優人、こちらが北方早和さんだ。年は二十四歳で、一緒の会社で働いている。まっ、お互い俺から散々聞かされてるから、初めて会う気がしないかもな。」
優人は笑いながらうなずき、話を始めた。
「ああ、そうだね。毎日のろけ話ばかりで・・・、なーんて。改めまして、早和さん初めまして。もう聞いていると思いますが、僕は目が見えませんけど、兄貴の話で早和さんがどんな方かだいたい分かってるつもり。それで、今日声を聞いてビンゴ!って思った。想像していた通りの方でした。」
優人の笑顔が、緊張していた早和を落ち着かせた。しかしそれと同時に、早和は何か胸のざわめきのようなものを感じていた。
(この気持ちは何・・・?)
「うん。だから、全然気にしなくていいんですよ。」
その優しい声に、ずっと下を向いていた早和は、思わず顔を上げて優人を見た。
(えっ?目が見えないなんて嘘だよ。こんなにきれいで澄んだ瞳、今まで見たことないもの。)
早和は、優人から目を逸らすことができなかった。
「早和?」
栄人の心配そうな声に、早和は自分がずっと優人を見つめていたことに気付いた。
「あっ、ごめんなさい。」
慌てて椅子に座る。栄人は、そんな早和を見て何やらつぶやいたが、何でもなかったように紹介を始めた。
「こいつが俺の弟で、優人。現在十九歳。コンピュータープログラマーを目指して、専門学校に行ってるんだ。優人、こちらが北方早和さんだ。年は二十四歳で、一緒の会社で働いている。まっ、お互い俺から散々聞かされてるから、初めて会う気がしないかもな。」
優人は笑いながらうなずき、話を始めた。
「ああ、そうだね。毎日のろけ話ばかりで・・・、なーんて。改めまして、早和さん初めまして。もう聞いていると思いますが、僕は目が見えませんけど、兄貴の話で早和さんがどんな方かだいたい分かってるつもり。それで、今日声を聞いてビンゴ!って思った。想像していた通りの方でした。」
優人の笑顔が、緊張していた早和を落ち着かせた。しかしそれと同時に、早和は何か胸のざわめきのようなものを感じていた。
(この気持ちは何・・・?)