栄人と優人ーエイトとユウトー
「里見、有難う。私が今、どんなに心強いか分かる?
私のお腹には、優人の子供がいるの。
私は、この子と二人で生きて行く。
私達を支えてくれるでしょう?」

「うん、うん。」と、里見は何度も頷いた。

優人の葬儀は、親しい知人や友人だけが集まり、細やかに行われた。
十二月になり、街はジングルベルの音楽で賑わっている。
その日はとても寒く、今年初めての雪が降った。
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