少年
おれはバイクを押してきた


というのも駿が女に気を使えと言ったから


文句を言わずに押して教室まで来た

女はまだ震えてる…

おれは近寄り

今からバイクに乗っけるから変な抵抗するなよと
念を入れて注意した

おれがおかしくなりそうだからね

バイクにまたがらせたらまた駿が注意したが聞き流した

またがった方が安定するからだ

駿も少しおかしくなってるようだ…

女におれに捕まっておくように促し
またコクリとわずかに答えた

顔が赤かったが気にはしなかった

上の階にも逃げ遅れた生徒がいるかもしれないので無線で報告したあと
バイクにエンジンをかけたとき

窓ガラスが突然割れた…

と同時に空間が歪んだのでおれは持っていた硫酸をそこに向かって思いっきり投げた!

空間のゆがみが激しくなった


「硫酸さまさまだぜ~!」


悶えてるうちに校舎にサイナラと挨拶して一人さっさと逃げた

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