軽業師は新撰組隊士!


一旦、距離をとったほうが良いと判断した楓は沖田から離れる。


しかし


「う、わっ!?」


距離を詰められ、再び突きを出されたのでかわす。


「まだですよ?」


そしてまた、突き。
しかし今度は高さが違う。


「と、っ!」


楓は上に跳んでかわす。

しかし、

(え、うそっ!)

着地前に、沖田は三度目の突きの動作に入っていた。

空中では避けることはできない。


「終わり、ですね。」


沖田がそう勝利を確信したように言った。

しかし


「―――まだです。」


――ガンッ!


楓はそのまま、かかと落としで沖田の竹刀を落とす。

そして自分の竹刀を沖田の首をめがけて一直線に降り―――


「……これで終わり、です。」


寸止めをした。



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